XPANDコードとは


多言語対応など、公共空間の案内サインに求められる機能はますます増えています。
一方で、物理的なスペースの制約がないスマートデバイスを活用することにより、利用者別に最適な情報を提供することができます。
サインからスマートデバイスへ誘導し、サインをより便利に使える仕組み、それがXPANDコードです。

XPANDコードとは


XPANDコードの機能は、QRコード(2次元バーコード)やJANコードなどと同様で、スキャンしてスマートフォンに情報を表示させる起点になるものです。
サインに貼られたコードをスキャンすることで、手元のスマートフォンにそのサインの拡張情報を表示します。これによりサインの物理的な表示面積の制限を超え、サインの表示内容を手軽に拡張することができます。

QRコードをスキャンして情報を表示させる既存のサービスもありますが、遠距離からのスキャンを確実なものにしようとするとQRコード自体にもそれなりの大きさが必要です。その結果、サインの表示領域が犠牲となり、情報をわかりやすく表示するというサイン本来の目的が、付加的な機能により阻害されることになります。
XPANDコードは細長いバーコード形式のため、サインの表示領域を圧迫しません。

このように、サインでの使用を前提に、新たにデザインしたバーコードとスマートフォンの表示ソリューション全体を「XPANDコード」と名付けています。
XPANDコードはEAN/JANコード互換のため、あらゆるバーコードリーダーアプリで読取り可能です。
「情報を簡潔に伝える」というサインの目的を損なうことなく、外国語(多言語)対応、個人別最適化(パーソナライゼーション)、バリアフリー/ユニバーサル対応など、様々な利用シーンに応じて手軽に拡張できます。

増大する情報拡張ニーズにこたえて

XPANDコードの機能は、QRコードなどと同様で、スキャンしてスマートフォンに情報を表示させるための起点になるものです。
しかし、XPANDコードは案内サイン・標識・看板といった掲示物の拡張のみを目的に開発されました。この点が他のコードと異なります。

それは鉄道向けサインから始まった

2010年前後から、鉄道駅での多言語表示が本格化しはじめました。
東京メトロの行先案内を始め、鉄道サインの表示デザインを数多く手がけてきた銀座交通デザイン社でも、この課題の解決に取り組んでいました。

多言語化表示のトレンドは、日英2言語から中韓を含めた4言語、さらには台湾向けの繁体字中国語に日本語のふりがなを含めた6言語にまで、エスカレートしようとしていました。
「対応言語の拡充に注力するあまり、表示そのものの視認性がきわめて悪化しつつある状況を何とかしなければならない」
この思いから、サイン自体は簡素にし、多言語表示やユニバーサルデザイン対応を補完する方向が定まりました。
私たちは、2000年代前半にガラケーの公式コンテンツを構築・提供した経験があり、スマートフォンの普及も始まっていたことから、これをツールとして活用。サインに取り付けたコードを読み取って、拡張情報を提供する研究が始まりました。

サインと共存しにくいQRコード

コードでもっとも有力なのは、当時既に普及していたQRコードでした。

しかし、横幅も視認距離もメートル単位になるサインに、正方形のQRコードを読み取り可能なサイズで組み込むと、あまりにも大きな面積を占め、サインは台無しになってしまいました。本来サインに記載すべき情報のエリアも狭くなってしまいます。公共空間の構成要素であるサインには、もっとスマートな処理が必要です。

そこで、私たちはあえて「車輪の再発明」をすることにしました。コード以外の方法も含め、試行錯誤を繰り返した結果、スリット状のコードにたどり着きました。

QRコードとの違い

QRコードは接近してスキャンすることが前提となっているため、数m以上離れた位置からの使用を想定した場合、QRコードはサインの中で大きな領域を占めることになります。
限られたサインの領域を有効活用できない上、ノイズ的なQRコードのデザインは、サインの中で不必要に大きな存在感を放ってしまいます。
サインデザイン側の視点から開発された、横長スリット状のXPANDコードならば、サインの領域を有効活用し、デザインと調和しながら、拡張情報を提供することが可能です。

XPANDコード QRコード
変形・配色変更 縦方向の高さを変更したり、コードの配色変更をすることが可能です。 配色変更は可能ですが、縦横比は固定です。
収録データ 12桁+1桁(チェックディジット)の数字(ID)のみです。 URLなど、一定量のデータを自由に収録できます。
リンク方法・変更 XPANDコードサーバーにて、IDとリンク先URLを紐づけます。事後変更可能です。 URLを直接記録できるため、有害サイトへの誘導も可能です。事後変更は不可です。
ブランディング サイズや配色の他、左部のカテゴリー名やピクトを路線マーク等に変更できます。 配色変更・変形・中央部への画像追加など誤り訂正の仕様範囲内で変更できます。
料金・権利 銀座交通デザイン社が権利を持ち、有償での提供です。 デンソーウェーブが特許権者ですが、無償開放しています。

「近づいてQR 離れてXPAND」リアルとネットをつなぐこれからの標準

しかし、XPANDコードとQRコードは対立するものではありません
実は、現在配信されているXPANDコード対応アプリは、全てQRコードにも対応しています。
XPANDコードとQRコードを組み合わせて使う。これがサインとネットをつなぐ最強のソリューションです。

遠距離からの読取りが必要なサインにはXPANDコードを、近距離からの読取りが必要なものにはQRコードを貼り付ければ、近くからでも遠くからでも、ひとつのアプリでコードを読み取るだけで、サイン(=リアル)とネットをスムーズにつなぐことができるようになります。
もちろん、スマホで表示させるコンテンツは共通利用できます。

「近づいてQR 離れてXPAND」これが、リアルとネットをつなぐこれからの標準です。

新着記事

  1. メディア掲載履歴を更新しました。 雑誌「鉄道ファン」の…
  2. メディア掲載履歴を更新しました。 「プリント&プロモー…
  3. サインに設置した機器等からスマホへ誘導する仕組みは多数ありま…